男性更年期のサイン?テストステロン低下の症状と遊離型を測る血液検査を解説
更新日:9月8日

「以前のように物事をすぐ決められない」「しっかり休んだはずなのに疲れが取れない」
こうした変化を、単なる寝不足や加齢のせいだと片付けていませんか。
実はその不調の背景には、男性ホルモンであるテストステロンの低下が隠れている可能性があります。
特に責任ある立場で働く経営者やエグゼクティブほど、日々のパフォーマンス低下を見過ごしがちです。
しかしテストステロンの減少は、「LOH症候群(男性更年期障害)」という対処可能な状態であることも少なくありません。
本記事では、見逃しやすい症状から、健康診断ではわからない血液検査の重要性、具体的な治療の選択肢までをわかりやすく解説します。
テストステロン低下の症状とは?
見逃しやすい4つのサイン
テストステロンが減ると、気持ちや体、性機能、体型まで幅広い変化が現れます。
「なんとなくの不調」として見過ごされがちなため、まずは日常に当てはまる項目がないかセルフチェックしてみましょう。
気持ちの落ち込みとやる気の低下
「以前のキレ」が戻らない感覚
テストステロンは、脳の意欲や集中力にも関わりのあるホルモンです。
分泌量が減ると、以前ならすぐに判断できていたことに時間がかかったり、仕事への情熱が湧きにくくなったりすることがあります。
また、些細なことでイライラしやすくなる、不安を感じやすくなるといった変化が現れることもあります。
こうした精神面の変化はうつ病の症状と似ている部分もあり、単なる「気の緩み」ではなく体からのサインとして受け止めることが大切です。
疲れが抜けない・眠れない
休んでも回復しない体
十分な睡眠をとっているつもりでも、朝から体が重く感じられる——これはテストステロン低下による慢性的な疲労感の典型的なサインです。
休日にまとめて休んでも回復しきらないという声もよく聞かれます。
加えて、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めたりする不眠の症状を伴うこともあります。
テストステロンは主に睡眠中に作られるため、睡眠の質が下がるとホルモンの生成もさらに滞るという悪循環に陥りやすい点に注意が必要です。
性機能の変化
性欲の減退と朝の勃起の減少
性欲そのものが以前より薄れてきた、あるいは朝の勃起(早朝勃起)の頻度が減ってきた——これはテストステロンの状態を客観的に反映するサインのひとつとされています。
早朝勃起はテストステロン値が1日のうちで最も高くなる時間帯に起こる現象であるため、その減少はホルモンレベルの低下を示している可能性があります。
パートナーとの関係性の問題と捉えられがちですが、まずは体の状態を確認してみる価値があります。
お腹周りの変化
筋肉が落ちて脂肪が
つきやすくなる
テストステロンには、筋肉を維持し脂肪の蓄積を抑える働きがあります。
そのため分泌量が減ると、運動量を大きく変えていなくても筋力が落ち、お腹周りに脂肪がつきやすくなることがあります。
体重があまり変わっていないのに「お腹だけ出てきた」と感じるのは、体の中の変化のサインかもしれません。
階段の上り下りで息が切れる、重い荷物を持つのがつらいといった変化を伴うこともあり、放置すると生活習慣病のリスクを高める可能性もあります。
公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット|男性の性腺機能低下症(LOH症候群)」https://www.tyojyu.or.jp/net/topics/tokushu/koreisha-hinyokishikkan/LOHshokogun.html
なぜ下がる?テストステロン低下を早める3つの原因
テストステロンは20代をピークに緩やかに減少していくものですが、日々のストレスや生活習慣によって、その減少ペースが早まってしまうことがあります。
ストレスが多いほどホルモンが
減る仕組み
強いストレスを受け続けると、体は「ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾールを優先的に分泌します。
この過程でテストステロンをつくる指令が後回しにされ、結果として分泌量が抑えられてしまうのです。
つまりテストステロンは、心身がリラックスした状態でないと十分につくられにくいホルモンだといえます。
仕事のプレッシャーを日常的に抱える経営者やエグゼクティブ層にとって、オンとオフをしっかり切り替えることには、単なる休息以上の意味があります。
お腹の脂肪が男性ホルモンを
減らしてしまう理由
内臓脂肪が増えると、その脂肪の働きによってテストステロンが女性ホルモン(エストロゲン)に変換されやすくなることが知られています。
脂肪が増えるほど男性ホルモンが減り、その結果さらに脂肪がつきやすくなるという悪循環が生まれやすいのです。
単なる体型の変化ではなく、体の中のホルモンバランスが崩れているサインとして捉える必要があります。
運動不足や食生活の乱れによる内臓脂肪の蓄積には、早めに対処することが望ましいでしょう。
座りっぱなしと睡眠不足が招く
ホルモン不足
長時間のデスクワークによる座りっぱなしの姿勢は血流を悪化させ、ホルモンの巡りにも影響を及ぼします。
また前述の通り、テストステロンは主に睡眠中につくられるため、慢性的な睡眠不足はその産生量を直接的に減らしてしまう要因となります。
「忙しくて睡眠時間が削られがち」という状態が続くと、ホルモンレベルはじわじわと下がり続けてしまうため、まとまった休息を意識的に確保することが重要です。
日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会
「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
健康診断で「異常なし」でも
要注意
テストステロン血液検査の重要性
一般的な健康診断や人間ドックでは、テストステロンの値まで調べられることはほとんどありません。
不調が続いているのに健診結果が正常なのは、体の中で本当に働いているホルモン量を見ていないためかもしれません。
数値が正常でも不調が続く理由
「使われるホルモン」と
「使われないホルモン」の違い
血液中のテストステロンの多くは、たんぱく質と結びついた状態で存在しており、そのままでは体の中で働けません。
実際に体に作用するのは、たんぱく質と結びついていない「遊離型テストステロン」と呼ばれるごく一部の部分だけです。
そのため、全体量(総テストステロン)の数値が基準の範囲内であっても、この遊離型が少なければ不調が続くことがあります。見かけ上の数値だけで「正常」と判断してしまうと、本当の原因を見逃してしまう可能性があるのです。
本当に働いているホルモン量を調べる
「遊離型テストステロン」検査
日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会の診療指針では、遊離型テストステロンの値をもとにLOH症候群の状態を判断しています。
自分の不調の原因を正確に知りたい場合は、全体量だけでなく遊離型まで測定できる検査を受けることが重要です。目安となる数値は、以下のとおりです。
遊離型テストステロン値 | 目安となる状態 |
11.8pg/mL以上 | 正常範囲 |
8.5〜11.8pg/mL未満 | 境界域(ボーダーライン、要注意) |
8.5pg/mL未満 | 治療を検討する基準値 |
検査は午前中に
1日の中で変動するホルモン値の
正しい測り方
テストステロンの値は1日の中で変動し、朝に高く夕方にかけて低くなる傾向があります。
そのため正確な数値を把握するには、午前中、特に午前8時から11時ごろまでの間に採血することが推奨されてます。
午後や夕方に採血すると、実際の数値より低く出てしまうこともあるため、検査を受ける際は採血のタイミングにも気を配るとよいでしょう。
日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会
「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
テストステロン補充療法(TRT)
の効果と知っておきたい
3つの注意点
検査で数値の低下が確認された場合に代表的な治療法となるのが、テストステロン補充療法です。
効果とあわせて、注意すべき点も理解しておきましょう。
注射・塗り薬
それぞれの効果の出方と続けやすさ
日本では2〜4週間おきに投与する注射剤による治療が一般的で、確実に数値を引き上げやすいという特徴があります。
一方、塗り薬(ジェル剤)は毎日の使用が必要になるものの、血中濃度の急激な変動を抑え、安定した状態を保ちやすいという利点があります。
性機能の改善は比較的早く感じやすい一方、気分の変化や体つきの変化には数ヶ月単位の期間がかかることが一般的です。
副作用のリスクと定期検査の必要性
補充療法には、ニキビや体毛の増加といった軽い副作用のほか、赤血球が増えすぎる「多血症」のリスクが指摘されています。
血液が濃くなることで血栓ができやすくなる可能性があるため、定期的な血液検査によるモニタリングが欠かせません。
また前立腺への影響を確認するため、治療の前後でPSA(前立腺特異抗原)の数値を定期的にチェックすることも推奨されています。自己判断で治療を続けず、専門医の管理のもとで進めることが大切です。
費用と治療期間の目安
継続することの大切さ
補充療法の多くは自由診療となり、費用は方法や医療機関によって月額数千円〜数万円程度と幅があります。
効果を正しく評価するには、最低でも3〜6ヶ月、体つきの変化を実感するには1年程度の継続が目安とされます。
治療を中断すると数値は再び低下していくため、根本的な「治癒」ではなく「続けることで維持される治療」であると理解した上で、費用面も含めた計画を立てることが望まれます。
日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会
「LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き」https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/44_loh.pdf
薬に頼らない選択肢
生活習慣の見直しと再生医療
というアプローチ
補充療法だけがすべての選択肢ではありません。
生活習慣の改善や、体そのものの回復力に着目したアプローチを組み合わせることで、より持続可能な体づくりを目指せます。
筋トレと栄養
亜鉛・ビタミンD・タンパク質を
意識した食事
スクワットなど大きな筋肉を使うトレーニングは、テストステロンの分泌を促す効果が期待できます。
週2〜3回程度の筋力トレーニングを習慣にすることが、ひとつの目安です。
食事面では、テストステロンの材料となる亜鉛やビタミンD、筋肉の維持に欠かせないタンパク質を意識的に摂取することが基本です。
牡蠣や赤身肉、青魚などをバランスよく取り入れつつ、加工食品や過度な糖質は控えめにすることが推奨されます。
漢方薬という選択肢
穏やかに体質を整える方法
補中益気湯などの漢方薬は、疲労感や気力の低下といった症状に対して処方されることがあります。
ホルモン補充療法のような急激な変化ではなく、体質そのものを穏やかに整えていくアプローチであるため、副作用が比較的少ないという特徴があります。
症状が比較的軽い場合や、補充療法にまだ抵抗がある場合の選択肢として検討する価値があります。
Tokyo Capital Clinic独自の再生医療
細胞レベルでのコンディショニング
という考え方
Tokyo Capital Clinicでは、ホルモンを外から補うだけでなく、体そのものの回復力に着目した再生医療も提供しています。
再生医療等安全確保法に基づき厚生労働省へ提供計画を届け出た上で、点滴療法などのメニューを取り扱っており、従来の補充療法とは異なる切り口でのコンディショニングを希望する方の選択肢となっています。
再生医療は自由診療となり効果には個人差があるため、詳細は医師によるカウンセリングで確認することが重要です。
Tokyo Capital Clinicが提供する
経営者のための身体データ管理
最後に、こうした不調の原因を正確に把握するための選択肢として、Tokyo Capital Clinicの取り組みをご紹介します。
70項目以上の精密検査でわかる
自分だけの体のデータ
Tokyo Capital Clinicでは、遊離テストステロンを含むホルモンバランスに加え、体組成や血管年齢、酸化ストレスレベルなど、一般的な健康診断では調べられない項目まで幅広く検査します。
完全個室のプライベート空間で行われるため、周囲の目を気にせず相談できる環境が整っています。
自分の体を数値として客観的に把握することは、根拠のある対策を立てるための第一歩になります。
医師が伴走する
「Men's Vitality Program」
というコンディショニング
Men's Vitality Programは、男性の活力・代謝・血流を総合的にサポートするオンライン診療プログラムです。
専門医による問診をもとに、一人ひとりの状態に応じた提案を受けられ、自宅にいながら継続的なフォローアップを受けられる点が特徴です。
多忙な経営者やエグゼクティブでも、通院の負担を抑えながらコンディション管理に取り組める仕組みとなっています。
将来の健康にも備える
「iPS細胞バンキング」という選択肢
iPS細胞バンキングは、自身の血液から作製したiPS細胞を将来に備えて保管しておくサービスです。
現在の不調への対処だけでなく、将来の健康リスクへの備えという長期的な視点での選択肢として位置づけられています。
日々のコンディショニングと将来への備えを両立させたいと考える方にとって、検討に値する選択肢のひとつです。
参考:Tokyo Capital Clinic公式サイト「Men's Vitality Program」
まとめ
テストステロンの低下は「歳のせい」で片付けるべきものではなく、正しく対処できるコンディションの一つです。
気持ちの落ち込みや疲労感、体型の変化に心当たりがあれば、まずは健康診断ではわからない「遊離型テストステロン」の数値を知ることから始めてみましょう。
補充療法や生活習慣の改善、再生医療など複数の選択肢を理解した上で、自分に合った方法を専門医とともに見つけていくことが、これからも高いパフォーマンスを維持していくための第一歩となります。



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